2016、2017年の2年連続のM-1ファイナリストで、飛ぶ鳥を落とす勢いの漫才コンビ「カミナリ」。所属事務所はサンドウィッチマンの所属するグレープカンパニー。2017年はテレビの出演数が5番組から235番組と激増し「2017年に最もブレイクしたタレント」として名を馳せました。
一見強面だが、口を開くとどこか抜けている優しい坊主の好青年「まなぶ君」(ボケ)と強烈に頭を叩き、口達者に茨城弁で怒鳴る「たくみ君」(ツッコミ)のコンビです。
激しいドツキ漫才という事で怖いイメージもありましたが、TVの露出も増え仲良しエピソードやコンビ愛も見えてくるようになりました。
- 幼稚園からの友達で仲良し
- 高校の頃は一緒に文化祭のMCをしたり、お笑いビデオを一緒に作ったりもした
- 自分で坊主にすると、荒れた毛でたくみ君の手が腫れるという理由でまなぶ君は高級理髪店で坊主にしてもらってる
- まなぶ君は漫才中のセリフを全て覚えており、たくみ君のツッコミもこっそり口パクをしてしまう時がある(本人曰く、エールを送ってる)
微笑ましいエピソードの数々と、二人の真面目で飾らないキャラを見ると、ドツキ漫才も2人の仲の良さとして見えてくる気がします。
ゲイ的に衝撃だった漫才
さて、そんなカミナリの漫才でゲイ的に衝撃だったネタがありました。
ご覧いただくにあたっての前知識としてボケのまなぶ君も、ツッコミのたくみ君もノンケで、たくみ君は妻子持ちです。
ご覧の通り、まなぶ君がたくみ君をデートに誘い、何の違和感もなくたくみ君が乗り、ナチュラルに漫才が展開していきます。
この手の「男同士がデートを表現」する際は
- デートに誘ったタイミングで男同士という点にツッコミが入り、わちゃわちゃする展開がある
- もしくはカミナリの例だと「まな子」か「たく子」という風に、どちらかを女性の設定にする
を挟む展開が多い気がします。
ところがこれらをすっ飛ばし、たくみ君がまなぶ君のデートプランに喜び、時には突っ込む世界がスムーズに展開し、「男同士でデートネタをやっている違和感」が1分頃にはさっぱり消えて、普通にカミナリ漫才の世界に展開していく姿にはかなりの衝撃を覚えました。たくみ君のどつきのパワーが一役買っているのかも知れませんね。
「ゲイのデートを表現」でも「BL狙い」でも「男同士がデートの練習」でも無い。「『たくみ君』と『まなぶ君』という仲良しがデートという遊びをしている」という単純で無駄の無い世界。
「男同士のデートネタなのか、うわー」とカミナリ好きのゲイが心配してしまう気持ちを「たくみとまなぶの面白おかしいデートネタ。そんだけ。細けぇ事気にすんな」というパワーで吹き飛ばされた気もします。懐深いなと。
「どこか懐かしい田舎のあんちゃん」を思い出させてくれるカミナリ。今後の活躍も期待しています。
なお、個人的にはツッコミのたくみ君がタイプですが、「銀シャリ」の橋本さんも「近来まれに見る男前」と語られてました。橋本さんはどう見ても女好きっぽいですが一方でジャニーズ好きだったりと、男の審美眼も鋭そうです。